そこに在るべくして在るような建築を目指して設計したいと思っています。 奇をてらうようなデザインに対しての不信感から、或いは建築を自己表現の媒体とすることへの疑問から、そんな風に思うようになりました。在るべくして在る姿 = 必然たるデザインとは、一見地味で目にとまりにくいかもしれません。また、それを極めるためには多くの時間や深い想像を要する、効率の悪いものとも思われるでしょう。しかしそういう姿勢から、時代の流れに迎合しない、長く愛されるデザインは生まれると考えています。
この建築家のWebサイトへ大パノラマを望む丘の上にある飲食店併用住宅です。東西に伸びる切妻屋根の平屋とし、中央の外部空間によって住宅と店舗を分節。仕上げはあくまで素朴で、景色を最大限に享受できるよう配慮しています。
敷地面積41㎡、建築面積約9坪の狭小住宅です。小さいからこそ空間的にも仕上げ的にもシームレスで柔らかく、シークエンスを感じる空間を目指しました。ロフトへの片持ち階段が空間のアクセントです。
隣地からの視線を制御することと、大開口を設けて室内を開放的にすることの両立を図るため、コートハウスを採用しました。景石のある中庭をコの字型に取り囲むように、LDKがつながります。
南北に細長い敷地に建つ住まい。都心ながら南側には大きな空が広がり、そこへ向かって開く形としました。25m続く同一勾配の天井を木リブで仕上げ、伸びやかさとこの家のアイデンティティを形づくっています。
広大な敷地に建つ平屋の店舗併用住宅。既存樹木をできる限り残すことで平面は凹凸に富んだ形状となりましたが、その結果、趣の異なる庭が点在。四季折々の変化を感じながらの暮らしを思い描きました。
迎賓機能も備えた、当事務所としては最大規模の住まいです。日本間を持つ落ち着いた暮らしの形として、低く抑えた寄棟屋根を折り重ねる外観としたのは、大邸宅だからこそ慎ましく在りたい思いを込めています。
経歴
1968年 神奈川県生まれ
1987年 神奈川県立小田原高校卒業
1991年 日本大学理工学部建築学科卒業
1993年 日本大学大学院(近江研究室)修士課程修了
1993年 株式会社坂倉建築研究所東京事務所入所
2006年 明星大学非常勤講師就任
2008年 株式会社坂倉建築研究所東京事務所退所
2009年 遠藤誠建築設計事務所設立
2011年 日本大学非常勤講師就任
2026年 明星大学特任教授就任