理想の暮らしを表現するには、何より大切なのは「対話」だと考えています。
住まい手の想い、敷地や地域の条件、社会の要請、未来の見通しなどプロジェクトごとに前提は異なるものです。だからこそ、私たちはそのひとつひとつに耳を傾け、深く話し合い、柔軟な発想で最適な暮らしの姿を探していきます。
家づくりの良きパートナーとして、そのプロセスを共に歩み、喜びを分かち合える存在でありたいと考えています。
4住戸からなる重層長屋です。各住戸に独立した玄関を設けることでプライバシー性を高め、さらに専用のデッキテラスを配置することで、共同住宅でありながら豊かな外部空間を享受できる住まいを実現しました。
隣地建物との関係から南側に窓を設けられない状況の中で、いかに明るい家を実現するかがテーマでした。家の中心に階段と、上下階をつなぐルーバー状の床を設けることで、光を家全体に行き渡らせています。
庭を設けられない条件の中で、大きなテラスを計画し、インテリアから続く連続梁の家型をそのままファサードに表現しました。内と外の境界を曖昧にすることで、気持ちの良い外部空間と一体的に利用できる住まいとなっています。
【経歴】
1983 神奈川県生まれ
2006 日本大学法学部卒
2007 神奈川県警察
2009 青山製図専門学校卒
2013 遠藤誠建築設計事務所
2018 石井航建築設計事務所開設
【受賞歴】
2023 グットデザイン賞2023