建築家で大成功のリノベーションvol.17　「実家リノベーション2戸賃貸へ」建築家：石川淳さん

2020年に完成した"建築家に頼んで大成功"のリノベーション実例です。登録建築家自身がご紹介します。

東京都中野区で築50年ほどの木造戸建てを2戸賃貸長屋にリノベーションしました。

ご両親が亡くなり、「空き屋になっている実家を生き返らせたい」とご希望のお施主様からの設計依頼です。住宅として誰かに住んでもらえないか、との思いから、賃貸住宅にリノベーションする事を決意。
安全を確保するための耐震補強をすべく、内部の仕上げを解体してスケルトンの状態にして点検を行い、柱や筋交いの追加も行いました。また、温熱環境を改善するため、断熱材を現代の基準を満たす物に取り替え、アルミサッシュもペアガラスの省エネタイプに交換しています。
新しい間取りは1階と2階にそれぞれ1戸ずつの長屋形式とした事で、道路に面した専用の玄関を持ち、戸建て感覚で住む事が可能です。
室内のデザインはミニマルでシンプルな空間とし、コストも抑えることができました。
間取り的には1LDKでリビングダイニングをなるべく広く取るようにしています。
1階住戸には小さな庭があり、2階住戸には既存の丸太小屋組材を生かした高い天井を獲得しました。
完成はコロナ禍が始まり外出自粛の叫ばれた2020年の4月でしたが、ミニマルデザインで個性的な住宅のため、すぐに借り手が付きました。