賃貸併用の二世帯住宅の2階に設けた子世帯の住まいです。
家づくりにあたっての建主の方のご要望は、以下のようなものでした。
・食事をすることを大切にできるようにしたい(食事中テレビは見ない)
・キッチンからの配膳が容易
・買ってきたものを仕舞い、料理をする一連の流れがスムーズにできる
・対面キッチン
・くつろぐ場所は細かく区切らず、緩く繋がっているような空間
・自然と皆が集まるようなつくり
・学習・家事スペースと宿泊にも使える畳スペースがほしい
計画では、小上がりの和室(畳スペース)を含めたリビングとダイニングキッチンスペースをL字型に配置。外にAB二つのデッキテラスを設け、アイランドキッチンの横に並べたダイニングテーブルを中心とし、壁側に学習・家事スペースを、畳スペースとの間にソファスペースを配置しました。
ダイニングテーブルの横には家事・学習スペースがあり、調べものをしたり、本を読んだり、子供が宿題をしたり。デッキテラスAの出入り口窓部分は、ちょっと腰掛けられるベンチ状になっていて、ご主人が新聞を読んだり、タブレットでネットサーフィンをしたり、子供と会話したり。食卓と台所を中心とした空間に家族が自然と集まり、それぞれが思い思いの時間を同じ空間を共有しながら過ごします。
天井の高いソファスペースでは、テレビを見たり、ゆったりくつろいだり、外の景色を楽しんだり。
小上がりの畳スペースでは、畳の上でゴロゴロしたり、本を読んだり、時には引き戸を閉めて仕事に没頭したり。ここは宿泊にも利用しています。
アイランドキッチンでは、小学生のお嬢さんとも一緒に料理を楽しみます。大勢が集まった時にも、みんなでワイワイ会話しながら作業ができます。キッチンの床を一段下げて、キッチンカウンターと同じ高さで並べたダイニングテーブルは、配膳や片付けがスムーズにでき、テーブルに座る家族との目線も近く、会話も弾みます。
下階のご両親と一緒にテーブルを囲み、季節の行事を祝う時も、友人たちを招いて大勢で集まる時も、ちょっと腰掛けられる場所がいくつも用意されているので、お気に入りの場所に移動しながら、話し込んだり休んだり、気ままに好きなことをしながら寛ぐことができます。
こだわりのキッチンは何度も打合わせをして一緒に作り上げたもの。カウンター材はセラミックで、シンクは白い人造大理石、面材は木目のメラミン化粧板です。作業スペースの一段下げた床は掃除のしやすいタイル仕上げ。換気や汚れを考慮してコンロとガスオーブンは壁側に配置。壁にはショールームで見つけたお気に入りのタイルを貼って、ハンガーレールを取り付けています。
夜になると天井のレッドシダーは間接照明で柔らかく照らされ、お気に入りのガラスのペンダントライトの下、ナラ材で作ったダイニングテーブルの周りで "家族の時間" がゆったりと流れていきます。
住宅の設計は、対話を通して建て主の思いを読み解き、ライフスタイルを反映させたカタチにしていくことだと考えています。 私たちは家づくりのパートナーとして、男女双方の視点を活かし、コミュニケーションを大切にし、柔軟な発想とアイデアで家づくりにむかいます。 気持ちよく暮らせる楽しい住まいを一緒につくっていきましょう。
石井正博さん、近藤民子さんプロフィール>>
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(2021.12記。photo@大沢誠一)
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