「事務所併用住宅」の計画のプラン提案に立ち会いました。設計提案をする建築家は、村松基安氏です。
OZONE登録建築家の中から、3名の建築家と面談や事例見学をしたうえで、プラン提案は村松氏のみに依頼しました。
通常は3名の建築家がコンペ形式で提案するのですが、計画やご要望に応じて、1名の建築家に特命でお願いする形もあります。
■OZONEがヒアリングして計画を整理。その中で建て主様が特にご要望されたこと
□ 光と風が感じられ、リゾートホテルの様に寛げる住宅
□ 趣味のガーデニングとお料理を楽しめる住宅
□ 外観デザインにルーバーを組み込む
□ 住宅と事務所空間の切り替えをしっかり
□ 事務所は、自社に誇りを持って仕事に打ち込めるスペースに
今回建築家を1人に絞った理由は、建物のボリュームと構成が不確定で、検討事項が多かったためです。階数、駐車場の台数・用途(事務所・ご自宅・賃貸住宅機能の選択)を決定するためには、構成等が違う、具体的なプランをいくつか作ってもらい、比較・ブラッシュアップする必要がありました。ご予算とのバランスもシミュレーションしなければなりません。条件を揃えて複数の建築家からコンペで設計提案をもらう、というわけにはいかない難しい案件です。
建て主様と初めてお会いしてから5か月、いよいよ緊張と期待が膨らむ提案です。
建築家からは、建物構成の違う2種類の提案があり、模型も2種類お持ちいただきました!
白い敷地に置かれているのは、A案(右)でルーバーが印象的な外観です。周囲の建物もグレーの立体で再現され、周辺環境が確認できます。左側の敷地外に置かれているのがB案です。
計画段階で、建築をイメージするのはとても難しいことですが、平面図だけではわかりにくい計画を立体で確認し、光の入り方や外観イメージも共有しやすくなったと思います。
賃貸をなくし、限りある敷地をゆったり使う案。
1,2階が事務所(駐車場1台)
3,4階がオーナー宅
5階はゲストルーム、という構成。
ご要望の機能をほぼ盛り込んだ案。
1,2階が事務所(駐車場2台)
3階がオーナー宅
4階は賃貸、という構成。
建て主様は、建築家の手掛けた実際の建物を見学しており、取り入れたい部分のご要望もありましたので、その計画と比べたときのスケールや、外部との繋がりのイメージ等のお話もスムーズに進みました。
外観のルーバーイメージ(建築家提供)
ご要望の機能を全部詰め込むB案は、リゾートホテルのようにゆったり寛げそうなA案に比べると、少し窮屈な印象です。2つの具体的なプランを比べてみることで、建て主様のご要望や優先順位が、よりはっきりしてきました。
そして後日、賃貸住宅は入れずに、中庭や屋上ガーデン、菜園を優先させるA案をベースに、ブラッシュアップしていくことになりました。
決めていくことの連続で、建て主様も大変な作業になりますが、経験・実績豊富な建築家に一緒に進めていただきながら、OZONEも、事前ご要望整理・ご予算・その他条件をベースに、実りの多いプロジェクトになりますよう、引き続き努めて参ります。
(2022.3月 住まいづくりコンサルタント 有田佐記子(文・写真))関連記事
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