建築家で大成功のリノベーションvol.5「nLDKの家」建築家：鹿内健さん

中古マンションを購入し、2018年に完成した "建築家に頼んで大成功"のリノベーション実例です。登録建築家自身がご紹介します。

二子玉川にある高層マンションのリノベーションです。
築10年とまだ新しいマンションですが1年間は個人で利用して、その後は賃貸として貸出す計画の住宅でした。東側に向いた部屋で室内からは都心のビル群や多摩川も見渡せるロケーションです。
お子様が海外留学をし、同居していた母も転居した事から家族の人数に対して部屋が広すぎるという事で、近隣の賃貸マンションから、こちらのマンションへの引っ越しを計画していました。

クライアントさんの好みを実現しつつ、将来的に賃貸として貸し出す際にセールスポイントとなる場所を設計では模索しました。
近隣の家賃相場や不動産屋のアドバイスからファミリー世帯が多いので2LDKか3LDKを作るのが定石ですが、どうにも狭いLDKになってしまいます。
引き戸を開けると一体化できるという通常の方法ではなく、壁自体が家具として移設でき1LDKにも2LDKにもできる間取りにしました。
このアイデアは海外での生活が長かったクライアントも広々とLDKが使えると好評でした。

平面図

黄色の壁は移設が可能で、（上図）1LDK⇒（下図）2LDKにできる

リフォーム後

ダイニング

キッチン

廊下側　ガラスの建具（FIX、両開き戸）

間接照明と夜景

寝室

詳細情報

●家族構成：単世帯
●延べ床面積：127.48㎡
●竣工：2018年
●構造：RC造（マンション）
●Photo：鳥村鋼一

建築家：鹿内健さん

Sデザインファームでは「利便性」と「数値に表れない良さ」の共存を目指し、温熱環境の性能計算をしながら行うデザインに力を入れています。最近完成した家はHEAT20/G2（UA値0.37）で厳冬期も暖かな家となりました。そのような数値に表れる利便性と「眺望、光、風」など「数値に表れない良さ」を横断しながら「そこにしかない暮らし」を実現します。

鹿内健さんのプロフィール

（2023年3月記）