OZONEでは、建築家の住宅模型展が始まりました。(2018.6.28~)
皆さんは建築模型ときいてどんなものをイメージされますか?
一言に建築模型といっても実は種類があります。公共施設のエントランスロビーなどでみかける、完成模型。建物全体の様子を知ってもらうために、本物そっくりに作られています。長い展示にも耐えられるよう、プラスチック系の材料で時間をかけてつくられているものがほとんどです。そうした模型は模型制作専門の方が作っている場合が多いです。
それに対して、建築家が作る模型。建て主との打ち合わせ中に、設計内容を確認するために作ることが多いです。概ね材料は、スチレンボートという、紙系の材料でつくられています。これは建築家自身がつくったり、または建築家の事務所スタッフがつくったり、いわば自前のものです。建築家の方々は、学生や修行時代に模型づくりをたくさんして腕をみがいているので、大きさや内容にもよりますが、意外に短時間でつくってしまうことがあるようです。
昨今は打ち合わせに、コンピューターグラフィックで内部の様子を描いてみせていくやり方も増えていますが、建築家の方たちからは、模型のほうが伝えやすいという声をよく聞きます。建て主の方々も、図面ではわからなかったことが、立体的になるとよくわかると皆さんおっしゃいます。打ち合わせに使うものなので、目的にあわせて材料選びや、色のつけかたも変わってきます。形だけ理解するために、白い模型にしたり、内部の様子がわかるように家具までつくりこんだり、屋根の一部をきりとった状態でつくったりと様々です。
伝えたいこと、考えたいことを試行錯誤しながら作っていく、それが建築家が作る模型なのです。
そうした建築家の模型を見る機会は少ないと思いますが、建築家のつくった模型の数々が今OZONEに30邸ほど展示されています。中には完成後に作られたものもありますが、一つ一つを見ながら、どんな打ち合わせがされたのか、完成後はどんな暮らしがかなったのか、思いを巡らせてみるのは楽しいひと時です。お近くへお越しの際には、ぜひご覧になってみてください。
(模型は建築家の西島正樹さん、白砂孝洋さん、関本竜太さんのものです。2018.7.6記)
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「ぐるぐるのぞく住宅模型展-建築家の家づくり-」
2018年6/28(木)~9/4(火) ※水曜日休館 および8/6(月)~8/10(金)夏期休館 10:30~19:00
リビングデザインセンターOZONE(3F OZONEウェルカムプラザ)
〒163-1062 東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー
入場無料
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