2021年4月に開催されたセミナー「建築家3組に聞く!空間を最大限に活かすアイデア」の様子をお知らせします。
居住空間を豊かにするには、建て主の想いと設計者の知恵が必要です。
建築家・長久保健二さんの事例は、築40年の木造住宅のリノベーション。
趣味や来客の多いご家庭のため、リビングを1階と2階の両方に設けました。
とはいえ1階のリビングは玄関と一体の土間空間になっています。
大きな開口を開け放すと、ご近所とも一体になる伸びやかな空間となります。
この土間空間では、近所の方と流しそうめんパーティが開かれるなど、昔風のおおらなかなコミュニティが生まれているようです。
中に入ると柔らかい橙色に灯る裸電球が印象的です。
今となっては珍しい白熱灯だそうで、利便性よりもその優しい風合いを優先したそうです。
設計:長久保健二設計事務所、撮影:飯田耕治
メグロ建築研究所の事例は、武蔵野での新築住宅。
角地ではありますが、道路との境は、塀や垣根を使わずに「棚畑」としているところが特徴的です。
その畑の緑は敷地外と適度な距離を保ちながらも、決して断絶はしません。
住まい手のゆとりを感じます。
リビング床の高さは「棚畑」のラインに合わせ、床にゴロリと横になったときには棚畑のなかで寝ているような気持ちよさを目指したそうです。
実際、テーブルやソファは使わずに、日々床にレジャーシートを敷いてピクニック気分を楽しんでいるとのことした。
設計:メグロ建築研究所一級建築士事務所
撮影:鳥村鋼一
建築家・久保和樹さんの事例は、マンションリノベーション。
特徴はなんといっても「ノビルーム」。たたんでしまえる個室です。
使うときには、壁面収納から引っ張り出す、ということです。
まさに知恵、アイデア、遊び心。
同じ場所なのに、広く使うこともできれば、ひとり籠ることもできます。
空間の持つ可能性を広げてくれる、まさに建築家らしい事例です。
▶長久保健二さんプロフィール(長久保健二設計事務所)
▶平井充さん、山口紗由さんプロフィール(メグロ建築研究所一級建築士事務所)
▶久保和樹さんプロフィール(H2DO一級建築士事務所)
以上の事例は、『OZONEが考える「New Normal」な暮らし展』から、代表して登壇いただいたものです。建築家の皆さま、ご聴講いただいた皆さま、ありがとうございました。
『OZONEが考える「New Normal」な暮らし展』は、2021年6月29日まで開催中です。
6月1日より平日は開館予定ですので、ぜひいらしてください。
建築家のご紹介や建築家コンペなど、建築家との家づくりのご相談も承っております。
(2021.6.1記)
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