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現場確認員って頼もしい!Vol.4「イタリア留学とミラノフォーリサローネ」

OZONE現場確認員(インスペクター)とは、ベーシック・フルコースの際、これから始まる建設現場のキックオフミーティングである「工事の着工前確認」から参加する現場のプロです。インスペクションの資格を持ち、自身でも設計事務所を運営し設計監理業務に携わっています。
今回はインスペクターの塚原光顕さんに、ご自身のイタリア留学経験とフォーリサローネに参加した展示イベントについてご紹介頂きます。

塚原光顕(つかはら みつあき)

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一級建築士
株式会社TADS建築設計事務所 代表取締役
http://www.m-tsukahara.com/

インスペクターの塚原光顕です。
大学卒業後、イタリアのヴェネツィア建築大学で2年ほど学びました。ヴェネツィアでは世界遺産住むというとても貴重な経験をし、帰国後はアトリエ系建築設計事務所で所員として11年在籍しました。
OZONEとの関係は、設計事務所の所員として、OZONEコンペで獲得したプロジェクトをいくつか担当したことから始まります。独立後OZONEから声が掛かり、インスペクターとして、これまでの経験を活かし様々な案件を担当しています。
現在、三鷹で設計事務所を主宰し、戸建て住宅から共同住宅、店舗内装など様々なプロジェクトを手掛けています。また、明海大学不動産学部で特任准教授として建築設計を教えています。

〈 住まいづくりコンサルタントから 〉
OZONEにも登録して頂いている設計事務所出身で、ご自身でもバリバリ設計の仕事をしていらっしゃる経験値から、お客様や私達コンサルタントからの質問にも、建築の現状を踏まえて的確にお答え頂いています。フットワークが軽くレスポンスも早い、インスペクターの中では一番の若手です(笑)!

塚原さんの設計監理案件≪愛彩畑≫紹介
現場確認員(インスペクター)記事まとめ

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フォーリサローネ 会場の外観

Q1)イタリアに留学されたいきさつや、具体的に留学中の様子を教えて下さい。

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イタリア人の友人とヴェネツィア建築大学前正門の前で

A1)大学を卒業して設計事務所に就職する前に、世界の建築を体感したい思い、古代から現代まで街と建物がうまく融合しているイタリアに留学をすることを決めました。
以前からヴェネツィアに住むことにも興味があったので、ヴェネツィア建築大学に行くことにしました。(1993年から1996年まで)
留学前に集中的に語学学校でイタリア語を学んだものの、留学して3ヶ月くらいは、イタリア語はほとんど理解できず大変でした。大学の手続きや警察に行って滞在許可を取るなどの手続き関係は、片言のイタリア語と身振り手振りでなんとか行う事ができました。
その後、徐々にイタリア語も理解できるようになり、ヴェネツィア生活も慣れ毎日楽しく生活をしていました。

大学では最初年は先生の言っている内容が正確に理解できない事が多くありましたが、2年目からは授業内容も理解でき、また、イタリア人の友達の手助けもあり、設計製図の課題をこなすことができました。

留学中はいろいろなところに旅行しました。友人から譲ってもらった車で、イタリアのみならず、近隣諸国にも旅行にいき、建築とその国の文化を体感することができました。
最も長く旅行したのは、イタリアのヴェネチアから、ギリシャ、トルコ、ブルガリア、ルーマニア、ハンガリー、スロベニアを車で二ヶ月掛けて、大学で知り合った友人2人(日本人と韓国人)と旅行しました。そのときユーゴスラビアが戦争中でしたので、緊張しながら旅行したことを思いだします。

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ブルガリアを車で旅行中

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1995年、借りていたアパートにて。手製の平行定規が奥に見える...

Q2)イタリアではフォーリサローネに参加されたと伺っていますが、そのような内容だったのでしょうか?

A2)フォーリとはイタリア語で外という意味で、フォーリサローネとはサローネの外で行われるイベントという意味として使われています。
参加することになった経緯としては、京都にある和傘屋さん(日吉屋)が、京都をはじめとした日本の伝統校工芸品を世界に発信する別会社を立ち上げ、その活動の一つとしてフォーリサローネに出展し、私の所属する多ジャンルクリエーター集団:デザインギルドトーキョーの照明デザイナーが日吉屋の和傘照明をデザインしたことがきっかけで、コラボレーションする事になりました。

その場所は、ギャラリー、倉庫等を利用してブランドイメージの向上を狙う企業と、新鋭のアーティストが、新たな提案を発信する場となっています。
2012と2013年、私の所属するデザイナー団体が、空き倉庫を使い現代日本工芸品等の展示企画及び会場設営を行いました。

会場設営用の棚は、大阪にある段ボール会社と共同して計画し、再生段ボールで組立てられる形状を考え、日本から空輸で運んだものを現地で組み立て設営しました。また、布でできたスクリーンも京都でレーザーカットして作られたものです。
期間中は多くの来場者がきて、日本の現在工芸品などを実際に見る機会を得ることができました。

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レザーカットで作った布のレリーフ

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オープニングセレモニーの様子

Q3)イタリアに留学で経験したことは今の人生やお仕事にどのように影響していますか?

A3)今の人生で大きな影響なのが、ヴェネチアで妻と知り合えたことです。あの2年間が無ければ今の家族は無かったわけです...。
設計の仕事では、イタリアレストランのインテリアデザインの依頼もいくつかあり、イタリアで経験した空間をインテリアに活かすことができていると思います。
また、イタリア留学経験ということで、プロフィールでは少し売りになっている?と思います。
大学授業では、イタリアの街や建築の話をすると学生達がとても興味を持ってくれます。特にヴェネツィアは特殊な街なので...。

現場確認員(インスペクター)として活躍して頂いている、塚原さんにイタリア留学についてお話をお伺いしました。
以下、塚原さんの設計事例の中で、イタリア留学にちなんだ案件をご紹介します。

イタリアンレストラン TRATTORIA ACQUA 39トラットリア アクア トレンタノーヴェ(武蔵野市)

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イタリアンレストラン TRATTORIA ACQUA 39トラットリア アクア トレンタノーヴェ(武蔵野市)

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(2023年1月記 聞き手:OZONE住まいづくりコンサルタント 村松葉子)

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